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公訴の時効と刑の時効
(2002.10.15)

15年前の1987年に、群馬県で発生した二つの誘拐殺人事件は、警察の懸命の捜査にもかかわらず犯人は検挙されず、一つの事件は、この9月、15年の経過で「時効」になりました。
刑事上の時効については、上記のような起訴前の公訴時効と、裁判確定後の刑の時効とがあります。

公訴の時効は、刑事訴訟法(250〜255条)に定められており、犯罪発生後、一定期間内に、犯人を裁判所に起訴(公訴提起)しなければ、刑が科せられないという制度です。公訴時効の期間は、例えば、殺人罪など最高刑が死刑に当たる罪で15年、無期の懲役・禁固に当たる罪は10年、強盗など長期10年以上の懲役に当たる罪で7年です。

 刑の時効(刑法31〜34条)とは、在宅・保釈事件で裁判を受け、確定後、逃亡したりして、一定期間、刑の執行を受けなかったとき、時効で刑の執行が免除となる制度です。
通常では考えられませんが、死刑の場合で30年、無期の懲役・禁固は20年で、10年以上の有期懲役で時効期間は15年と定められています。
このように、時効制度が法定されているのは、何故でしょうか。

法律には、その根拠が示されていませんが、司法関係者や学者の間などでは、
  1.時の経過で、犯人を処罰しようという社会の要求が薄れる
  2.犯人は長い逃亡生活で、事実上処罰を受けたと同様の苦しみを受けた (制裁と見なす)
  3.証拠が散逸し、関係者の記憶が薄れて証明が困難になる (公正な裁判の実現が困難になる)
などが理由とされております。

被害者から見ますと、上記いずれの場合も、とうてい納得できるものではありません。
加害者だけを極端に優遇した制度で、ここでも被害者は忘れられています。
人を殺して15年間発覚しなければ訴追されないなど、とうてい許されるべきではありません。
被害者の遺族は、
ある日突然襲われた事件の重荷を、一生背負っていくのです。
人間の尊厳を犯された人も同じです。

 ドイツでは、近年、殺人の時効を20年から30年に延長し、一部の殺人の時効を廃止し、また、アメリカでも、殺人の時効を適用していない州が多数あるとの新聞報道がありました。日本でも、時効制度の見直しは、喫緊の課題であると思います。社会正義の観点から、国民にわかりやすい司法の立場から、是非早急に見直しが検討されるべきものと考えます。

(注)公訴時効期間は、法律改正により、平成17年1月1日から、次のように変わりました。
    死刑に当たる罪 15年→25年
    無期の懲役・禁錮に当たる罪 10年→15年
    長期15年以上の懲役・禁錮に当たる罪(新設) 10年

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