VOICE -1- (ニューズ・レター)


あすの会発足5周年を迎えて
幹事 宮園 誠也 (2004.12.20)

5年前の1999年10月31日、東京の岡村事務所に5名の犯罪被害者・被害者遺族が集まりました。法から疎外され、社会からその存在すら認められていないわが国における犯罪被害者の現状を語り合い、「犯罪被害者の会」を設立することを決め、「犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立を求めて」のスローガンの下、2000年1月23日にシンポジウムを開催し会を発足させました。


今まで社会の片隅で世間の好奇の目と偏見に耐え沈黙を守ってきた犯罪被害者・遺族のシンポジウムだと報道で伝えられたため、会場から溢れるほどの参加者が集まりました。当日、犯罪被害者・遺族は場内発言になると、今まで胸に秘めてきた怒り、悲しみ、苦しみを一気に吐き出すように語り、会場は熱気につつまれました。その後、主催者から「犯罪被害者の会」の設立が呼びかけられ、100余名の参加者が入会し、発起人の岡村弁護士、林、本村、渋谷、宮園の5名が幹事に推薦され、岡村弁護士が代表幹事に選ばれました。

当会の設立を契機に、犯罪被害者の置かれている悲惨な実情が社会に知られるようになりました。代表幹事が国会や政党等へ招かれ、意見発表や講演活動をおこない、会員への講演やテレビ出演の依頼も増え活動の場を広げました。2001年11月には名称も「全国犯罪被害者の会」と改められました。

2001年11月には名称も「全国犯罪被害者の会」と改められました。


設立後、犯罪被害者保護関連二法の制定により、刑事裁判に被害者の保護が規定され、一定の前進が見られました。犯給法も改正されましたが、自賠責に比べて開きがありその是正が待たれます。また、会が強く求めてきた司法解剖後の遺体搬送も、修復費に続き本年4月から公費負担で行われるようになりました。しかし、10月現在実施している自治体はまだ11県のようです。

私たちは、設立時の目的である
(1) 犯罪被害者のための刑事司法の実現
(2) 犯罪被害者が刑事手続きに参加できる制度の創設(訴訟参加)
(3) 犯罪被害者が刑事裁判の中で民事上の損害回復が出来る制度の創設(附帯私訴)

以上の3点を掲げ、2003年2月から本年2月まで全国で街頭署名活動を展開してきました。このことはマスコミにより広く報道され、当会を知らなかった地方の被害者・遺族に勇気をもたらしました。


昨年7月8日、小泉総理大臣に直接、被害者・遺族の実情を訴え、その翌日には森山前法務大臣に署名を提出しました。

これが「犯罪被害者等基本法」の成立につながったものと考えます。

これも会員が一丸となって行った署名活動の結果であり、私たちが求めてきた「犯罪被害者の権利獲得」のための運動が5年を経てようやく実を結んだものと考えます。

今後は、この基本法が具体化にあたって、犯罪被害者のためにどのように運用されてゆくのかを見守ると共に、犯罪被害者の権利と支援制度の充実した先進諸国に劣らぬ制度確立の為に更なる努力が必要と考えます。


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