VOICE -1- (ニューズ・レター)


あすの会設立7周年を迎えて
代表幹事 岡村 勲 (2007.2.20)

1月23日は、あすの会設立7周年に当たる。あの日、全国から集まった犯罪被害者、一般の人、報道関係者ら280人の熱気に溢れた情況は、今も目に焼き付いて離れない。


犯罪被害者運動の先駆者である市瀬朝一さんが亡くなられてから23年、全国の犯罪被害者が集まって悲惨な情況を訴え、犯罪被害者の権利と被害回復制度の実現を目指して立ち上がったのである。

犯罪被害者を棄民のように見捨てる日本を、被害者自身の手によって変えようとする、まさに歴史的瞬間であった。

その後は、国会、政党、行政への働きかけ、講演、取材、法律相談など目が回るような忙しさだった。

当時、司法制度改革審議会で、司法制度の改革が論議されていたから、刑事司法のなかで犯罪被害者等の権利を実現することに、最も重点をおいた。

しかし、その答申では、被害者の権利が全く無視されていた。そこで諸澤先生や弁護士各位の協力を得て、第一次ヨーロッパ調査団を派遣して調査を行ったのである。

その調査報告書に基づいて、犯罪被害者のための刑事司法、刑事訴訟への参加、附帯私訴制度の創設を求める署名運動を始めた。

2003年2月に寒風の中、新宿駅頭で街頭署名活動をおこなったのを皮切りに、北海道から沖縄まで全国の街頭に立って署名活動を実施した。知人、友人、企業を通じても署名を集めた。

会員は一丸となって頑張った。
13万通の署名を集めてくださった企業もあって感激した。その数は最終的には55万通をこえた。各地の自治体は、堺市議会を先頭に議会決議をして関係官庁に意見書を送ってくださった。その数は107団体に上る。

2003年7月、小泉総理にお会いして要望したのを契機に、自由民主党が取り上げ、2004年12月には全政党一致で犯罪被害者等基本法が成立し、

2005年12月には犯罪被害者等基本計画が策定された。

基本計画には刑事司法は公のためだけでなく、被害者のためにもあると、あすの会の主張が取り入れられている。最高裁判所判決の変更を迫るものである。

昨年10月から法制審議会刑事法部会で、訴訟参加、附帯私訴の審議が始まり、今年1月30日、被害者参加(訴訟参加は被害者参加と名称が改められた)、附帯私訴制度、公判記録の閲覧謄写の範囲の拡大、犯罪被害者等に関する情報の保護についての骨子が決定された。

その内容については、次号のニューズレターの特集でお知らせする。 被害者参加については、法廷で検察官の隣に座り、検察官と協力して訴訟を行うこととなった。

一定の条件は付くが被告人や証人に対する質問、尋問や、論告求刑する権利も認められた。附帯私訴については、重罪の故意犯に限られることになったが、刑事判決言い渡し後直ちに民事の審理を始め、4回くらいの審理で損害賠償の決定がくだされるようになった。

画期的な刑事裁判の改革である。
今後は、内閣府で検討中の被害回復(補償)制度、少年法改正に全力を尽くさなければならない。
みなさん、今年も頑張りましょう。

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