VOICE (ニューズ・レター)


ドイツの犯罪被害者の訴訟参加
代表幹事 岡村 勲 (2002.10.15)
 ドイツに来て、今日で4日になる。その間、被害者支援団体である白い環、ヒルフェ、裁判所、連邦司法省、検察庁、弁護士会等を訪問し、今日の午後はベルリン州の司法省を訪問する。ドイツでは犯罪被害者の訴訟参加は、当然のことと考えられているのを、この目で確認し、大いに意を強くした。

 ドイツでも以前は、今の我が国と同じように、被害者は、捜査や裁判の資料、道具として利用されるだけであった。20年位前、事件の当事者を利用するだけでよいのかという反省が生まれて、参加制度が作られたという。

  参加人は、検察官とほとんど変わらない権利を持っているそうだ。「検察官は、在廷義務があり、また、被告人に有利な証拠も出せるが、参加人に在廷義務はなく、被告人に有利な証拠は出せない。この点だけが違う。」という裁判官もいた。参加人は、検察官と同じく論告求刑もできるが、検事の論告求刑を斥けて、参加人の主張を採用する判決も出るという。

 「日本では、被害者が訴訟に参加すると、感情的になって法廷が混乱したり、応報的になって刑が不当に重くなると言って、参加に反対する意見もありますが」と問うと、皆さん一様に怪訝な顔をされた。
 

「双方に弁護士が付くから、感情的になったり、混乱することはない。混乱させたら裁判官の資質が批判される。裁判官は公平だから、過重な判決になることはない。被害者に訴訟活動させることは、真実発見にも、公平のためにも必要だ。」と言われた。


 この回答は、裁判所、司法省、検察庁、弁護士会でも、全く同じであった。 あすの会は、被害者の訴訟参加を目指して、2年半訴え続けてきた。それがドイツでは、20年前に実現し、当然のことと考えられているのだ。作ってみればコロンブスの卵だが、日本では、まだ相当な抵抗勢力がある。これを打ち破るためにも、今回の調査団派遣は、誠に有意義であった。 自信を持って被害者参加を獲得しよう。 (9月19日 ベルリンにて)

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