VOICE (ニューズ・レター)


全国犯罪被害者の会 第8回大会
「新しい刑事司法と少年法を考える」開催にあたって

代表幹事 岡村 勲  

 第2回犯罪被害者週間にあたり、「あすの会」は第8回の大会を開くことにしました。まず、これまで物心両面で会を支えてくださった「犯罪被害者を支援するフォーラム」に心から御礼を申し上げます。


 また、本日はご多忙のところを但木検事総長が特別講演をしてくださいます。現職の検事総長にお越しいただくのは、我々にとって大変勇気づけられることです。本当にありがとうございました。

 この会は今から約8年前、2000年の1月23日に飯田橋のボランティアセンターで呱々の声を上げました。その日は寒い日でしたが、80人しか入らない会場に240人の方々が詰めかけて、そして被害者の方々が悲痛な言葉で現状を訴えられたのです。

それを契機に全国犯罪被害者の会を設立して、犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立を求める運動を今日まで行ってまいりました。

 さまざまな方々のご理解を得て、2003年には犯罪被害者等基本法が、2005年には犯罪被害者等基本計画ができ、さらに本年(2007年)の6月20日には「犯罪被害者等の権利利益の保護をはかるための刑事訴訟法等の一部を改正する法律」が制定されました。

被害回復・経済的制度につきましては、先の犯罪被害者等施策推進会議で大きな方針が出されています。

 私どもが運動方針として掲げてきた目的はおおむね達成され、また犯罪被害者等給付金支給法の支給金額も、自動車損害賠償保障法の未加入者の事故に対して支払われる金額と同程度は払われるようになりました。

これまで暑い日も寒い日も、全国を回って署名運動をなさってくださった被害者の皆さん、本当にご苦労さまでした。またそれを支えてくださった皆さんにも心から御礼を申し上げます。

 私たちの運動はこれで終わったわけではありません。新たな制度がスムーズに実現できるように、犯罪被害者の皆さんに周知しなければなりません。また、確定記録の閲覧・謄写の範囲の拡大等については、今後の問題として残されています。

 さらに少年法の問題があります。犯罪被害者等基本法では、少年事件も一般の刑事事件と同じように被害者の権利・利益を保護しなければならないということが記載されていますが、少年法の分野では被害者が参加できる余地がきわめて限られています。

少年事件の場合も、被害者が関与することによって事件の全貌を知り、またそれによって被害者自身の癒しになるような運動をしなければなりません。

 残念ながら法律家の中にはまだ我々の運動に理解を十分示してくれない方々もいて、加害者にはある基本的人権が、被害者にはないように思えることがあります。

加害者を助けることが社会正義で、そのために被害者が犠牲になるのもやむをえないという考えがあるようにも思われます。

しかし、我々は「加害者の権利は加害者の権利として尊重します。それと同時に今まで無視されてきた被害者にも権利を与えてください」と言っているだけなのです。

また、傷つけられた被害者と傷つけた加害者と、どちらが大事か。これがわかってもらえないことは残念です。

 犯罪は「明日はわが身」です。誰がいつ被害者になるかもしれません。これから生まれてくる被害者に、私たちと同じような苦しみに遭わせたくないということで「あすの会」という名前をつけました。

これからも我々はがんばってまいりますので、今以上のご支援・ご指導をお願い申し上げます。
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