―犯罪被害者等給付金の支払等に関する法律―
犯罪行為によって生命身体を害された被害者またはその遺族に対して、国から見舞金(給付金)が出されます。(犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律、犯給法と略称)
同法により支給される給付金には
- 遺族に支給される「遺族給付金」
- 重傷病を負った者に支給される「重傷病給付金」
- 障害が残った者に支給される「障害給付金」 の3種類があります。
ただ、労災保険等による補償がなされる場合や加害者から損害賠償がなされた場合には、それらの額を差し引いた額のみが給付されます。また、加害者が親族である場合や被害者が犯罪行為を誘発した場合などには、給付金は支給されません。
給付の申請は、住所地を管轄する最寄りの警察署または警察本部で行います。ここで注意が必要なのは、申請期間に制限(時効)があることです。原則は、犯罪行為による死亡、重傷病又は障害の発生を知った日から2年以内です。ただし、この期間内であっても、犯罪発生日から7年が経過していると申請できません。
実際、時効を理由に申請が認められず、給付金を受給できなかったという事例も相当あるようですので、ご注意ください。最後に、平成14年度版の犯罪白書を見ますと、平成13年度の給付金申請者数及び支給裁定総額は、それぞれ499人・12億4,100万円で、新犯給法の施行に伴い、数年前と比べて2倍以上に増えています。
上で述べた時効の問題もありますので、被害に遭われたら、躊躇せず、お早めに最寄りの警察署等にご相談に行くことをお勧めします。
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