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弁護報酬(刑事事件)
(2006.8.10)
弁護士会の報酬基準は2年前に廃止されましたが、報酬基準を使って報酬を決めている弁護士は多いようです。その基準では、自分で弁護士に頼んだ場合(私選)には、事実関係にあまり争いがない事件でも着手時に30万円から50万円、終了時に同額ということになっています。

私選で無罪を争う場合、着手金は50万円を超えるでしょうし、時間も労力もかなり使うので、無罪の場合の報酬は、一概には言えません。

なお、弁護士報酬は、逮捕されてから起訴されるまで(被疑者段階)と起訴された後(被告人段階)で別々にかかります。逮捕された時から判決までとなると、単純計算で2倍です。

以上が私選の場合ですが、国選弁護という制度があり、被告人段階では、国が弁護費用を立て替え払いしてくれ、お金がない人の場合には、判決で弁護費用を免除してくれます。

国選弁護の報酬は、公判3回で約8万5000円が目安で、事案に応じて多少の増減があります。争いのない事件では、通常、判決も入れて2回で終わりますが、その場合で、日当を含めて手取り8万円という感じでしょうか。

また、弁護士会が派遣する当番弁護士の場合には、上限があり、被疑者段階の着手金で15万円まで、被疑者段階の報酬、起訴された段階の着手金、1審判決までの報酬は、各30万円までとなっています。

18年10月から制度が変わり、被疑者段階にも国選弁護がつきます。
報酬体系も基本額を決め、接見の回数や示談など弁護活動に応じて加算する仕組みになります。

日弁連の試算では、 殺人事件の被疑者弁護で4回接見した場合で8万4000円。
否認している殺人事件の被告人弁護で公判前整理手続4回、法廷を8回、その後に判決の場合(期日合計13回)で42万円から55万円となっています。
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