犯罪に巻き込まれた人たちの経済的な被害を回復するため、犯罪被害者や遺族などで作る団体が、事件の被害で減った収入を年金で補償することなど支援策の案をまとめて、5日内閣府に提出しました。
支援策の案は、「全国犯罪被害者の会」がまとめたもので、内閣府の犯罪被害者等施策推進室に5日提出しました。
提出した案によりますと、被害者や遺族は高額な医療費に加えて、仕事を失って収入が減少し二重の苦しみを背負うケースが絶えないことから「再び平穏な生活を営むことができるようにする」ことを目的としています。
このうち、現在は120万円を上限に1年間だけ支払われる医療費を全額無償とすることや、被害で減った収入の差額を年金で補償することなどを求めています。
提出された案は来月、犯罪被害者への新しい経済支援策を話し合う内閣府の審議会で、検討されるということです。
妻が見知らぬ男に刺されて重傷を負った、代表幹事の林良平さんは「すべての被害者にとって画期的な案を作ることができたと思う。自分が被害者になったらどういう制度が必要かという視点で検討してほしい」と話していました。
11月05日 18時42分(掲載許可済み)
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