鈷灸院を開いている体の不自由な老夫婦がいました。担当の銀行員を信頼して老後 の備えのお金を預けていました。「定期を解約して銀行の始めた短期投資 に回してください」という銀行員に、老夫婦は協力しました。
実は投資とは嘘で、銀行員はこのお金を、銀行に内密で企業に貸付け、回収不能にしたのです。2500万円の金を返せず、老夫婦や銀行に発覚することをおそれた銀行員は、「転勤するので挨拶にきました」といって上がり込み、用意した紐で二人を絞殺したのです。
銀行員は強盗殺人で起訴されましたが、判決は「不正行為の発覚を怖れてやったの で、利欲目的はうすい。一攫千金を狙って他人の家に押し入ったのではない」といって死刑求刑をしりぞけて、無期懲役にしました。
不正の発覚を恐れて人を殺すのが、なぜ有利な情状になるのでしょうか。
大金の支 払いを免れるための殺人が、どうして利欲性がうすいのでしょうか。
知らない人の家 に上がり込んで一攫千金をを求めて犯行に及ぶより、信頼してお金を貸してくれた人を殺して債務を免れるのが刑が軽いとはどういうわけでしょうか。
こんな判決、おかしいとは思いませんか?
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