VOICE (ニューズ・レター)


4周年を迎えて新たな運動を
代表幹事 岡村 勲 (2004.2.25)

2004年1月23日は、全国犯罪被害者の会設立4周年にあたる。あの日、80人定員の会場に240人の被害者と大勢の報道関係者が集まり、むせぶような熱気のなかでシンポジウム「犯罪被害者は訴える」が始まった。つぎつぎと発言する犯罪被害者の報告は、見捨てられた犯罪被害者の悲痛な叫びであった。


シンポジウムの後、「犯罪被害者の会」(現全国犯罪被害者の会)が結成された。犯罪被害者の手による、犯罪被害者のための、犯罪被害者の会の誕生である。 設立趣意書には、つぎのように書かれてある。
「犯罪被害者の権利と被害回復制度の確立は被害者自身の問題ですから、支援者の方々に任せるだけでなく被害者自らも取り組まなければなりません。 そのため私たち犯罪被害者は、犯罪被害者のおかれている理不尽で悲惨な現実を訴え、犯罪被害者の権利、被害回復制度について論じ、国、社会に働きかけ、自らその確立をめざすため「犯罪被害者の会」を設立します。 全国各地の犯罪被害者が連帯し、「犯罪被害者の会」のもと、それぞれの抱える苦しみと悲しみを生きる力に変え、今生きている社会を公正で安心できるものにするため、心と力を尽くします。」と。
それから4年、あすの会は犯罪被害者の悲惨な実情を世に訴えると共に、さまざまな運動を展開してきた。2002年にはドイツ、フランスへ調査団を派遣して犯罪被害者の司法上の権利を調査し、昨年は被害者の訴訟参加を求める署名活動を全国的に展開した。

39万人の署名を受けて小泉内閣総理大臣は積極的に取り組む意欲を示され、法務省も研究会を設置した。 自由民主党も司法制度調査会(保岡興治会長)のなかに犯罪被害者対策のチーム(上川陽子責任者)を設置して本格的な調査を開始した。

また、堺市議会新潟県議会もわれわれの運動を支援する意見書を採択したが、この動きを全国各地に広げるよう、地方自治体に働きかけることが必要である。

街頭署名活動は終わったが、署名活動はまだ続けなければならない。会員は、寒い中、暑い中、全国を回って署名活動に努力された。趣意書にいう「心と力を尽くした」のである。この運動には、会員以外の大勢の方々が協力し、支えてくださった。心から感謝申しあげる次第である。

今までは現在進行中の司法制度改革に照準を合わせて、被害者の刑事司法上の権利の実現に力を注いできた。だが、被害者にとっては、被害の回復、特に経済的に不安なく生活できることが何よりも大切である。

犯罪によって一家の大黒柱を失い、収入の道を閉ざされ、多額の医療費や生活費に苦しみ、自宅を手放し、生活保護をうける人もある。

家族が介護に明け暮れなければならない場合もある。犯罪被害者等の支給金は増額されたとはいえ、これらの被害を救済するのに充分ではない。

本年は刑事司法参加の運動と並行して、被害回復制度の実現にむけて本格的に取り組むことにしよう。


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