ヨーロッパ調査報告書 2005年版・目次

第1章 イギリス

第1 イギリス犯罪被害者補償制度

【1】現行制度の概要
【2】制度の背景
【3】制度の背景
  1. 制度趣旨
  2. 補償を受けるための要件
  3. 補償の対象となる犯罪被害
    (1) 個人による意図的な(故意による)暴力犯罪
    (2) 財産犯・過失犯除外の理由
  4. 補償の内容 
    (1) 障害等級表による補償
    (2) 逸失利益の補償
    (3) 特別の医療費の補償
    (4) 遺族給付
    (5) 被扶養関係にあった遺族への補償
  5. 支給方法
    (1) 一括方式か年金方式か
    (2) 仮給付
  6. 社会保障などの他の公的給付との関係
  7. 補償金の請求方法・手続き
  8. 財源
  9. 不支給理由(被害者の資格の問題)
    (1) 被害者に過失がある場合
    (2) 被害が1000ポンド以下の場合
    (3) 同居の親族間の暴力事犯の場合
    (4) その他の不支給事由
  10. 異議申立
    (1) 再審査
    (2) 上訴
  11. 加害者からの求償

【4】制度の問題点
  1. 受給条件が厳しい点について
  2. 暴力犯罪を定義していない点について
  3. スキームに対して
  4. 受給資格の認定について
  5. 社会保障給付との関係
  6. 仮給付

【5】改正の動き
  1. 障害等級表の整理・統合
  2. 財源

【6】損害賠償命令

第2 各訪問先調査の結果わかったこと

【1】CICA(犯罪被害者補償審査会)
  1. CICAの組織・規模について
  2. 申請からCICAでの審査終了までの手続
  3. 犯罪被害者補償制度の内容について
    (1) 暴力犯罪の定義について
    (2) 不支給・減額理由について
    (3) タリフスキームと被害のレベル
    (4) 証明基準について
    (5) 特別支出補償
    (6) 所得補償(逸失利益)
    (7) 仮給付について

【2】CICAP(犯罪被害者補償上訴委員会)
  1. 組織、構成等
  2. 審査手続
  3. CICAPの決定

【3】HOME OFFICE(内務省)
  1. 犯罪被害者補償制度の根拠
  2. 財源
    (1) 刑事賦課金制度の新設
    (2) 加害者への求償
  3. スキーム(制度)変更の理由
  4. 所得喪失あるいは就労能力の喪失に対する補償について
  5. 医療費などの特別の支出に対する補償
  6. 被害直後の給付制度について
  7. 刑事有罪判決のなかで下される賠償命令について

【4】Victim Support(全英被害者支援協会)
  1. 補償申請に対するVSの支援
  2. 補償申請支援のための研修
  3. 現行制度への批判
  4. 改正案への批判
  5. 現行制度への批判(VSの文書より)
    −犯罪被害者補償制度がいかに犯罪被害者を「見捨て」ているか?
    (1) 性的暴力に対する同意と補償請求
    (2) 「1979年10月ルール」について
    (3) 犯罪被害補償と社会保障給付
    (4) 補償制度のさらなる欠点
    (5) 進むべき道(The way forward)

【5】評価・考察
  1. イギリス補償制度の特徴
  2. 障害等級表と補償予算の削減
  3. 迅速性の実現の未達成
  4. 資格要件の厳格性
  5. 所得補償(逸失利益補償)
  6. 支給方法について
  7. 28週間で区分する問題
  8. 医療費など特別の出費補償
  9. 上訴の審理方法
  10. まとめ
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第2章 ドイツ

第1 ドイツ犯罪被害者補償制度の概要

【1】沿革及び理論的根拠
【2】法的性質
  1. 権利性
  2. 他の社会保障制度との違い

【3】現行制度の詳細
  1. 対象となる犯罪及び被害
    (1) 故意・暴力行為・健康上の被害
    (2) 精神的被害
    (3) 加害者不明
    (4) 責任無能力者の行為
    (5) 子供に対する性的虐待
    (6) 間接損害
    (7) 遡及的適用
  2. 補償請求が拒否される場合
    (1) 補償が不当になる時(犯罪被害者補償法2条1項)
    (2) 通知が遅れた時(犯罪被害者補償法2条2項)
  3. 補償の対象者(犯罪被害者補償法1条4項以下)
  4. 申請に必要な書類
  5. 申請受付機関及び審査機関
  6. 申請期間・遡及効・時効
  7. 犯罪被害者補償制度の告知方法
  8. 犯罪立証に必要な資料の収集方法
  9. 稼得能力喪失ないし減少度の審査方法
  10. 給付内容
    (1) 治療費
    (2) 住居費・リハビリ費用など特別の支出に対する援助
    (3) 埋葬金
    (4) 年金
  11. 国の補償・被害者の民事上の損害賠償請求権・国の求償権
  12. 求償権
  13. 申請件数と認可件数
  14. 財源
  15. 不服申立手続き

【4】現行制度の問題点
【5】最近の動向

第2 調査報告

【1】ミュンスターのLVA
  1. 訪問の概要
  2. ホーセル氏のあいさつ
  3. 犯罪被害者補償法(OEG)についての説明
    (1) 沿革及び理論的根拠
    (2) 補償内容の概要
    (3) 対象となる犯罪
    (4) 補償の対象者
    (5) 年金給付
    (6) 治療費の給付
    (7) 介護費用の給付
    (8) 要件
    (9) 申請期間
    (10) 他の社会保障制度との関係について
    (11) 捜査機関の資料の開示について
    (12) 財源について
    (13) 年間予算について
    (14) 申請件数と不服申立件数について
    (15) 広報について
    (16) 心理学者からの提言
  4. 求償権について

【2】ノルトライン・ヴェストファーレン州・健康、社会、女性、家族省
  1. 訪問の概要
  2. ブルケルト氏のあいさつ
  3. 犯罪被害者補償法(OEG)についての説明
    (1) 制定
    (2) 理論的根拠
    (3) 適用範囲
    (4) 担当機関
    (5) 請求の要件
    (6) 請求権者(国籍要件)
    (7) 給付内
  4. 最近の動向
  5. 質疑応答

【3】デュッセルドルフ援護庁
  1. 訪問先の概要
  2. 庁舎内の見学・案内
  3. 犯罪被害者補償法(OEG)についての説明
    (1) 適用要件
    (2) 申請方法
    (3) 適用される犯罪
    (5) 証明の方法
    (6) 給付内容について
  4. 質疑応答

【4】ケルン援護庁(ケルン警察が同席)
  1. 訪問の概要
  2. ケルン援護庁における運用
  3. ケルンモデルについて
  4. 犯罪被害者補償制度について
    (1) 告知について
    (2) 「捜査資料の取り寄せについて
    (3) 治療費について
    (4) 年金制度
    (5) 精神的被害による稼得能力の低下について
    (6) 遡及効
    (7) 広報活動
    (8) 女性の被害者に対して
    (9) 処理体制
  5. ケルン警察の役割
    (1) ケルン警察の概要
    (2) 被害者支援の根拠
    (3) ケルンモデルの沿革
    (4) 支援体制
    (5) 警察における被害者「保護」及び「援助」の活動内容
    (6) 警察官の訓練
    (7) ケルンモデルの運用実績について

【5】ケルン大学心理トラウマ研究所ケルン警察の役割
  1. 訪問の概要
  2. 研究所の活動(ケルンプロジェクト)
  3. 統計等
  4. 質疑応答

【6】シュトリーニングご夫妻との懇談
  1. 訪問の概要
  2. 犯罪被害者補償法(OEG)についての説明
    (1) 理論的根拠
    (2) 給付内容
    (3) ドイツ民法上の損害賠償請求権と犯罪被害者補償法の関係について
    (4) 援護庁について
    (5) 犯罪被害者補償法に携わる弁護士の具体的業務内容
  3. 質疑応答

【7】白い環
  1. 訪問の概要
  2. 白い環の概要
  3. 犯罪被害者補償法の補償の根拠について
  4. 対象犯罪はなぜ故意犯に限定されるか
  5. 申請手続き
  6. 求償権について
  7. 犯罪の発生・申請・認可件数について
  8. 不服申立て手続
  9. 改善すべき点
  10. その他
  11. 社会保障制度(健康保険、年金保険、労災保険)との関係

【8】ヘッセン州社会保障省
  1. 訪問の概要
  2. ヘッセン州社会保障省の概要
  3. ドイツ社会保障システムの概要
  4. 犯罪被害者補償制度について
    (1) 理論的根拠
    (2) 財
    (3) 給付の概要
    (4) 改正の可能性
    (5) 補償拒否の例
    (6) ヘッセン州における具体的データ

【9】連邦刑事局

第3 ドイツ社会保障制度について

【1】社会保険
  1. 法定健康保険(公的医療保険)
    (1) 被保険者
    (2) 保険料
    (3) 給付内容
    (4) 外来診療
    (5) 入院療養
    (6) 薬剤支給その他の現物支給
    (7) 疾病手当金(傷病手当金)
  2. 年金保険(法定年金保険)
    (1) 稼得能力減少に基づく年金の種類
    (2) 年金支給額の算定方法
  3. 労災保険(法定事故保険)
    (1) 保険者・保険料
    (2) 犯罪被害者への適用
    (3) 給付内容
  4. 介護保険

【2】社会扶助

第4 評価と考察

【1】理論的根拠
【2】給付内容
  1. 治療費
  2. 特別の支出
  3. 年金

【3】時効
【4】犯罪被害者補償法の遡及的適用
【5】精神的被害や間接損害、暴行を伴わない事例への拡大適用
【6】国の補償・被害者の民事上の損害賠償請求権・国の加害者に対する求償権との相互関係
【7】求償権行使についての配慮
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第3章 犯罪被害者に対する補償の現状

第1 被害者からの事情聴取

【1】被害実情と補償
  1. 家賃のトラブルによる殺人事件
  2. 犯人が捕まっていない31年前の殺人事件(殺害理由は全く不明)
  3. 四肢麻痺及び言語機能喪失の状態にさせられた傷害事件
  4. 5人の暴走族によるいわゆる「おやじ狩り」に遭遇
  5. 夫がいわゆる「おやじ狩り」に遭遇

【2】要望する制度論について
  1. 当初の治療費や病院への入院などについて
  2. 休業などによる収入の減少やローンの支払困窮その他生活費について
  3. 加害者への賠償請求

第2 犯罪被害者補償に関連する社会保障制度等

【1】社会保障制度とは
  1. 社会保障制度の概念
  2. 犯罪被害と社会保障制度

【2】被害者補償に関連する社会保障制度
  1. 医療保険
    (1) 犯罪被害によって高額な医療費がかかった場合
        −高額療養費の支給制度
    (2) 金銭給付−傷病手当金
    (3) 「健康保険」につき医療費の自己負担がゼロとされる場合
  2. 年金保険の制度
    (1) 年金保険制度の概要
    (2) 年金支給事由
    (3) 「犯罪被害の補償に関連のある年金保険からの給付
        −障害と死亡に対する給付内容について     
  3. 生活保護
    (1) 年金保険制度の概要
    (2) 制度の内容
    (3) 「生活保護給付の範囲と方法(犯罪被害と関連性の強いもの)
  4. 労災保険
    (1) 療養保障給付の要件
    (2) 障害保障給付の要件と支給額
    (3) 障害補償年金及び障害給付
    (4) 遺族補償年金及び遺族補償給付

【3】犯罪被害者補償に関連のあるその他の制度
  1. 政府の自動車損害賠償保障事業
  2. 独立行政法人日本スポーツ振興センター法に基づく災害共済給付制度

第3 犯罪被害者等給付金の支給等に関する法律

【1】目的及び沿革
【2】法的性格
【3】対象となる犯罪の被害と給付金の種類
  1. 遺族給付金
  2. 重傷病給付金
  3. 障害給付金

【4】給付金の制限
  1. 犯罪被害者等給付金が支給されない場合
  2. 犯罪被害者等給付金が減額される場合
  3. 特段の事情がある場合の特則

【5】他の法令による給付等との関係、損害賠償との関係
【6】仮給付制度
【7】裁定申請手続
【8】時効等
【9】運用状況
【10】犯給法の問題点
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第4章 総 括 ‐被害者の経済的な回復をどう進めるか‐

第1 被害者補償制度を考えるための重要な視点

第2 犯罪者からの弁償と国家による補償

第3 被害者補償とは

第4 イギリスの補償制度の特徴とドイツの補償制度の特徴


第5章 提 言 

資 料

1. イギリス

添付資料イギリス(1)
  :THE CRIMINAL INJURIES COMPENSATIONSCHEME 2001
  (犯罪被害者補償制度)
  1. 英語版
  2. 日本語版(抜粋)

添付資料イギリス(2) :質問事項
  • HOME OFFICE(内務省)
  • CICA(犯罪被害補償審査会)
  • CICAP(犯罪被害補償上訴委員会)
  • Victim Support(全英犯罪被害者支援協会)

添付資料イギリス(3) :質問に対する回答書
  • Victim Support(全英犯罪被害者支援協会)

添付資料イギリス(4) :聞き取り
  • HOME OFFICE(内務省)
  • CICA(犯罪被害補償審査会)
  • CICAP(犯罪被害補償上訴委員会)
  • Victim Support(全英犯罪被害者支援協会)
  • The Law Society(ソリシター協会)
  • Williams教授講義
  • Duckett氏

添付資料イギリス(5) :申請書書式表紙
  • 致命的な傷害用
  • 所得損失と特別費用用
  • 生計を同一にしていたおよび/または親権者の損失に関する追加的補償用

2. ドイツ

添付資料ドイツ(1)
  • 犯罪被害者補償法(邦訳)
  • 犯罪被害者補償法(独語)

添付資料ドイツ(2)
  • 連邦援護法(邦訳)
  • 連邦援護法(独語)

添付資料ドイツ(3)
  • 職業別賃金センサス(邦訳)

添付資料ドイツ(4)
  • 申請書(独語)

添付資料ドイツ(5)
  • 犯罪被害者補償法申請件数・認可件数(邦訳)

添付資料ドイツ(6)
  • 不服申立件数(独語)

添付資料ドイツ(7)
  • ミュンスターLVAの回答書(独語)

添付資料ドイツ(8)
  • ドイツの被害者補償制度
  • 常磐大学国際学部教授
  • 常磐大学国際被害者学研究所所長
  • ゲルド・フェルディナンド・キルヒホッフ

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